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世界中がお母さんに感謝!海外の母の日はどう祝う?その起源は?

毎年5月の第2日曜日(2017年は5月14日)は、お母さんに感謝する「母の日」。
花屋さんにはカーネーションが並び、母の日ギフトを目にする機会も増えるこの時期、プレゼントの準備はできていますか?
実はこの母の日、日本だけではなく、世界中で行われている風習です。
その起源や日にち、定番のプレゼントは違っても、世界中のお母さんたちにとって、とてもうれしい日。
今回は、日本で行われている母の日の始まりから、世界各国の母の日事情までを調査しました。
海外での母の日の習慣なども参考に、感謝の気持ちを伝えてみてください。
「母の日」といえばカーネーション!その始まりは一人の女性から…
一人の女性の母への愛が、国を動かした

現在の「母の日」が生まれたのは、20世紀初頭のアメリカ・ウェストヴァージニア州。
母を亡くした女性・アンナが、亡き母をしのんで5月に教会で追悼会を開き、母が好きだった白いカーネーションを参加者みんなに一輪ずつ配りました。
その母を想う気持ちに感動した人たちの輪が次第に広がり、数年後にはアメリカのほとんどの州で母の日を祝うようになりました。
そして1910年、ウェストバージニア州知事が「母の日」を認定。
さらに1914年には当時のウィルソン大統領の提案で、追悼会が開かれた5月の第2日曜日が「母の日」に制定され、祝日として祝うようになりました。
これが世界的に見ても5月に母の日が多い理由です。
その後、明治時代ごろに日本に伝わり、戦後は日本でも一般的に行われるイベントとなっていきます。
ここまで紹介したのは、「現在日本で行われている」母の日の由来。
実は時代をさかのぼると、紀元前から「母の日」を思わせるイベントがありました!
古代ギリシャ時代には、神々の母・リーアに感謝する春祭りを行っていたり、17世紀のイギリスでは、出稼ぎに出ている人たちを母と過ごすために里帰りさせていた「マザーズ・サンデー」という日があったり、いつの時代も世界中で母への感謝の気持ちを伝えていたのですね。
色が違うと想いも変わる!?カーネーションの意味

20世紀、アンナが母に捧げたのは白いカーネーションでしたが、今では、母の日に赤いカーネーションを贈ることが定番です。
キリストが十字架に架けられたとき、聖母マリアが落とした涙から赤いカーネーションが咲いたと伝えられ、母性愛の象徴といわれています。
実は、以前は白と赤で別の理由がありました。
白は、亡くなった母をしのぶもの。赤は、健在の母を想うもの。
日本でも始めは区別されていましたが、傷つく子どもたちもいるとの考えから、赤に統一されたということです。
花にはそれぞれ花言葉があるように、カーネーションにも色違いでいろいろな花言葉があります。
中にはネガティブなものも含まれているので、注意しましょう。
プレゼントには、ぜひ花言葉の想いを込めて、カーネーションを贈ってみてはいかがでしょうか。
カーネーションの花言葉
赤 「母への愛」「純粋な愛」「真実の愛」
ピンク 「感謝の心」「温かい心」
オレンジ 「純粋な愛情」「感動」
青 「永遠の幸福」
紫 「誇り」「気品」
白 「亡き母をしのぶ」「尊敬」「あなたへの愛は生きている」
濃赤 「私の心に悲しみを」
黄 「軽蔑」「嫉妬」
国ごとに違うから面白い! 世界の「母の日」事情
習慣は違っても、お母さんへの感謝の気持ちは同じ!

日本ではアメリカの母の日のように、カーネーションを贈るのが定番ですが、世界では、国によって行う時期や起源、プレゼントの内容が違います。
それでも、お母さんへの感謝の気持ちを表す日であることに変わりはありません。
世界の「母の日」を参考に、今年はいつもと違う「母の日」を過ごしてみるのもいいですね!
イギリス
イギリスはなかなか覚えにくい日程が特徴。
イースターサンデーの3週間前が母の日とされています。
子どもたちは教会で花を受け取り、お母さんにその花を贈るそうです。
オーストラリア
5月の第2日曜日。贈る花はカーネーションではなく、菊の花が主流。その理由は、5月のオーストラリアが秋で、ちょうど菊が花を咲かせる時期であることや、白くかわいい菊の花「クリサンセマム(chrysanthemum)」の語尾から取った愛称 “mum”が、「お母さん」という意味を持つからだそうです。
フランス
基本的には、5月の最終日曜日。「フェト・デ・メール(母親の祭日)」と呼ばれ、カーネーションなど定番のプレゼントはなく、お母さんが喜んでくれるものを贈ります。
イタリア
5月の第2日曜日。国内の大きな広場ではアザレアの花の鉢植えが販売され、その収益の一部をがん研究のために使われるイベントも行っています。
そのため、イタリアではアザレアの花をお母さんにプレゼントするのが定番となっています。
韓国
母の日という制限はなく、まとめて両親に感謝する日なのが韓国の特徴。
曜日ではなく5月8日が「両親の日」とされています。
「両親の日」でも贈る花はカーネーションが一般的だそうです。
タイ
シリキット国王妃の誕生日である8月12日が母の日です。
誕生した日が金曜日で、金曜日の色は「水色」であることから、街には王妃の写真と水色の旗が掲げられ、水色の服を着た国民でにぎわいます。
贈る花は、ジャスミンです。
フィンランド
5月の第2日曜日。贈る花はミニバラが一般的ですが、子どもたちは「ヴォッコ」という二輪草を摘み、プレゼントするそう。
フィンランドは、子ども支援の国際組織「セーブ・ザ・チルドレン」が2014年に発表した「母の日レポート」で、世界でもっともお母さんにやさしい国に選ばれています。
ハンガリー、ルーマニア
ハンガリーは5月の第1日曜日。ルーマニアは3月8日。日は異なりますが、どちらもお母さんだけでなく「女性の日」として祝います。
小さい女の子からおばあちゃんまで、花やプレゼントが贈られます。
トルコ
5月の第2日曜日。日本では「お母さんありがとう」と伝えますが、年齢を問わず全ての女性に対して「母の日おめでとう!」と声をかけます。