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温泉やお風呂で役立つ英会話フレーズ!外国人を温泉に誘ったりルールを説明しよう

日ごろの喧騒を忘れてのんびりできる温泉やお風呂。
リラックスやリフレッシュができて、古来より日本人から愛されています。
日本への外国人観光客が増え、温泉がそのまま英語で"onsen"で通じるようになってきている近年、温泉に興味をもったり、実際に楽しんでいる外国人も増えています。
日本の公衆浴場には、天然温泉、銭湯、スパなどありますが、その違いはなんなのでしょうか?
また、日本と海外では、入浴方法において異なる点がたくさんあります。
入浴時のルールや注意点を、英語でしっかり説明できるようになっておけば、外国人の友達にとって心強い存在になるはずです。
今回は、温泉やお風呂をテーマに、さまざまな英語フレーズをご紹介します。
温泉は英語でなんて言う?銭湯やスパとの違いは?
天然温泉を英語で言うと?

「温泉」は英語で"hot spring"と言います。
近年は外国人観光客からも注目され、その存在が広く知られるようになったため、特に日本文化を伝えたいなら、そのまま"onsen"を使ってみるのも良いかもしれません。
温泉の中でも「天然温泉」は、1938年に国が制定した「温泉法」により定義されています。
地中から湧出する時の温度が25度以上あるか、炭酸水素ナトリウムなど温泉法第2条別表にある19種類の物質のうち、1つ以上が規定含有量を越えていれば、天然温泉と名のれます。
よく掲示板などで目にする単純温泉や塩化物泉といった泉質は、温泉の主成分の性質によって決まってきます。
泉質は英語で"spring quality"と言います。
天然温泉は"hot spring"のほかに、"natural hot spring"と言うこともあります。
なお、浴剤や鉱石、装置などを用いて、天然温泉のような有効成分を加えた温浴施設は、人工温泉" artificial hot spring"と言われています。
銭湯との違いは?
一方、「銭湯」は料金をとって入浴させる公衆浴場のこと。
洗湯、風呂屋、湯殿、湯屋とも呼ばれています。
英語に翻訳すると、"public bath""public bathhouse"などの言い方があります。
江戸時代に庶民の間にも広がり、蒸し風呂スタイルから、現在の湯船につかる湯浴みスタイルに変わっていったそうです。
銭湯は基本的に、白湯を沸かした湯が使用されています。
一部、天然温泉を使用していることもあり、その場合は天然温泉の銭湯になります。
天然温泉ではないものの、薬剤や薬草などの浴剤を入れた湯は、「薬湯」と呼ばれ親しまれてきました。
英語に訳すと"medicated bath"になります。
薬湯以外にも、ジェット風呂やうたせ湯、サウナなど、さまざまな風呂を備えている施設もあります。
スーパー銭湯やスパとは?
近年は「スーパー銭湯」もおなじみになりましたが、一般的な「銭湯」とどのように異なるのでしょうか?
スーパー銭湯と銭湯は、日本の法律「公衆浴場法」の適用に違いがあります。
銭湯は、地域住民の日常生活における保健衛生上必要な施設である「一般公衆浴場」に適用されるため、入浴料がリーズナブルです。
スーパー銭湯は、保養や休養、福利厚生などを目的とした施設に併設されるものとして「その他の公衆浴場」に適用されます。
一般の銭湯に比べて入浴料が高めですが、マッサージやレストランを備えるなど施設が充実しています。
ほかにも、"spa"(スパ)という言葉を耳にしたことはありませんか?
鉱泉や温泉、あるいはそれらを利用した美容・健康のためのリラクゼーション施設です。
温泉や銭湯、お風呂に関する英単語
泉質、薬湯、風呂の種類
泉質、薬湯、風呂には、いろいろな種類があります。
代表的なものを英語で紹介していきましょう。
<泉質>
・simple hot spring 単純温泉
刺激が少なく、肌にやさしいなめらかな湯。
・chloride spring 塩化物泉
保温効果が高く、肌もしっとり。
傷の治癒にも良い。
・sulfur spring 硫黄泉タマゴの腐敗したような独特の香り。慢性皮膚病に。
・carbon dioxide spring 二酸化炭素泉
入浴すると、炭酸の泡が肌につき爽快感がある。
見た目や香り、肌ざわりなどの特徴と合わせて、"excellent heat retention"(保温効果に優れている)など、"benefits"(効能)もぜひ伝えたいものですね。
<薬湯>
・sweet flag bath/ Japanese iris bath/ shobu-yu 菖蒲湯
血行促進や保湿効果がある。
爽やかな香りでリラックスできる。
・Japanese citron bath/ hot citron bath/ yuzu-yu 柚子湯
血流を促し、保温効果が高い。
柑橘の香りにも癒される。
・Japanese mugwort bath/ yomogi-yu ヨモギ湯
血流を促し冷え性に。
殺菌や止血効果もあり傷にも良い。
上記のように日本の伝統的な薬湯は、菖蒲湯なら"shobu-yu"と日本語をそのまま使って、"bath with iris leaves and roots"のように、かみくだいて丁寧に説明を加えた方が伝わりやすいでしょう。
<風呂>
・open-air bath/ outdoor hot spring 露天風呂
・electric bath 電気風呂
・Jacuzzi/ whirlpool ジェットバス
・sauna サウナ、サウナ風呂
「うたせ湯」のように、ぴったりする英訳がない場合は、伝統的な薬湯のように"utaseyu"と日本語をそのまま言って、"a stream of hot water falling down on your shoulders like a small waterfall"(小さな滝のように人の肩に落ちる温かい水流)と説明すると理解してもらいやすそうでしょう。
日本の温泉やお風呂を説明するときに役立つ例文とフレーズ
温泉や銭湯を説明しよう。
温泉や銭湯の違い、泉質や風呂の種類を学んだので、これらを英語で説明してみましょう。
外国人は温泉に浸かる習慣がある?
日本と世界のお風呂事情
日本人の家のお風呂は、たいてい浴槽と洗い場が分かれています。
私たち日本人にとってお風呂は、体を洗うだけの場所ではないからです。
湯をためた浴槽にのんびり浸かる習慣があり、疲れをとったり、リラックスやリフレッシュする場所にもなっています。
一方、公衆浴場では手足を伸ばしてくつろげる広々とした浴槽があり、天然温泉では肌や健康に良い成分が溶け込んだお湯が浴槽に満ちています。
家の湯船に浸かるより贅沢ですよね。
銭湯や温泉好きの日本人が多いのも納得でしょう。
しかし、海外では日本人のように湯船に浸かって、癒しを求める習慣は珍しいようです。
外国人が風呂に求めているのは、汚れや臭いを取り体を清潔に保つこと。
こまめにシャワーを浴びることを重視しています。
お風呂に浴槽がないという家も多く、浴槽があっても洗い場はたいていありません。
浴槽の中で体や髪を洗うのが一般的で、洗い終わったら、最後には湯や泡を流します。
浴槽の利用は1人が1回ごとに使い切りで、日本のように浴槽に湯をためて、家族で共用することはありません。
だから、「熱いお風呂に長く浸かる」「夏でもお風呂に浸かる」「湯船のお風呂を変えずに家族で使う」「夜にお風呂に入る」など、多くの日本人にとっては当たり前のような習慣が、外国人にとっては驚きの行為なのだそうです。
温泉や銭湯などお風呂の良さや楽しさを知ってもらうためには、まずは日本の習慣や文化を知ってもらうことが大切かもしれませんね。
日本の温泉や銭湯でのルールや注意点を英語で説明しよう!
温泉や銭湯で心地よく過ごすために気をつけたいこと

日本の温泉や銭湯は公共の場です。
特に裸になって施設を共用するため、お互いに気持ち良く過ごせるよう、ルールや注意点があります。
「日本と世界のお風呂事情」で述べた通り、日本人と外国人ではお風呂の習慣や文化が異なります。
お風呂は浴槽内で体を洗い、温泉は水着で入るものだと思っている多くの外国人にとって、悪気なくルール違反をしてしまうこともあるでしょう。
利用する前に、あらかじめルールや注意点を説明してあげれば、喜ばれるのではないでしょうか。