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松下 奈緒 『旅と言葉』vol.3

松下 奈緒 『旅と言葉』vol.3

たくさんの旅をしてきた松下さんは、海外の人と深く分かりあうためには、文化を理解することが大切だと感じたそう。
今回は旅の中で触れた食や習慣などさまざまな文化についてお話してくれました。

※本インタビューはECC外語学院にて配布しておりますフリーマガジン『MeLeDi』vol.3に掲載しております。今後配布予定のvol.4でも松下奈緒さんのインタビューを掲載する予定です

インタビュー記事vol.1はコチラ
インタビュー記事vol.2はコチラ

『MeLeDi』とは、言葉がもたらす出会い、学び、発見、そして未来を応援するマガジンです。

『旅と言葉』

チークキスの回数は思い違いをしていて…


―国によってさまざまな文化や風習がありますが、「美しい習慣だな」と惹かれたり、逆に日本との違いに驚いたりしたことはありますか?

旅をする中で触れた文化や風習で素敵だなと思ったのは「smile」、笑顔です。

カフェ、駅、マーケット、美術館、街角などさまざまな場所ですれ違っただけの方でも、目が合うとニコッと笑いかけてくれて、フレンドリーに接してくれます。個人的な印象ですが、海外で出会う方はニコニコしている方が多い気がします。

握手やハグを交えたあいさつも、お互いの距離が縮まる素敵な風習ですよね。海外だとまったく違和感がないのですが、日本で同じあいさつをすると、きっと驚かれますよね(笑)。それに、日本人同士だとなんだか照れてしまいます。

そうそう、国による文化の違いだと、私が思い込んでいたこともあるんです。頬にキスをするチークキスの回数なのですが、アメリカは一回、フランスでは二回、オランダでは三回する印象があり、国によって回数が違うのだと思っていました。

しかし調べてみたら左右の頬に一回ずつ、計二回するのが一般的だったんです。回数は相手との関係性によって変わるもので、国ごとの違いはないようです。だから、相手がチークキスを何度もしてくれたら、好感を持ってくれているのだと思っていいようです。

 

―ヨーロッパとアメリカは文化や風習も異なると聞きますが、旅の中で感じたことはありますか?

ヨーロッパへ行くとプライベートでも教会を訪れることが多いのですが、ヨーロッパの教会は世界遺産になっていたり、見事なステンドグラスがあったり、建物としての美しさに魅力を感じています。しかし、市民の方にとっては観光名所ではなく、祈りを捧げる場所です。ミサに市民が集い、祈りを捧げる姿を見ていると、生活の中に自然と教会が溶け込んでいる印象があります。

ヨーロッパもアメリカも歴史的深さは違えど、信仰を大切に守っている部分ではあまり変わりはないのかもしれませんね。アメリカの教会にも、今度訪れてみたいです。

 

―食文化も国によって違いますが、海外で特に美味しかった料理はありますか?

スペインのバルセロナにお気に入りのお店があります海沿いの通りにある「Barceloneta(バルセロネータ)」というお店で、新鮮な魚介類を使ったシーフード料理が有名なのですが、その中でもナマコの内臓を塩で炒めた料理は、びっくりするほど美味しかったです。マドリードで食べたマッシュルームのピンチョスも最高でした。私はスペイン料理が大好きで、好きすぎて、何年か前ですが、スペインで食べたパエリアを日本でも食べたくて、1mもあるパエリア鍋を買って帰ったこともあります。もちろんパエリアは作りましたよ(笑)。

スペインの食習慣では驚かされたこともあって、日本だと夕食の時間は1820時ごろですが、スペインだと2123時ごろに食べることが多く、夏にはもっと遅い時間になることもあるんです。やはり、文化や風習の違いは、海外へ行くとすごく感じさせられますね。

スペイン以外では、フランスで食べたバケツで出てくるムール貝、アメリカのボストンで食べたオイスターや生のハマグリ、ロブスターも忘れられません。こういう話をしていると、私が食いしん坊みたいですね(笑)。

 

相手を理解するためにもっと学びたいと思います


―英語表現は直接的なので、心に響く言葉もありますが、海外の方との会話の中で、心に残っている言葉を教えてください。

19歳のころに初めて行ったNYで演技の学校に通っていたとき、先生に言われた「Don't Think. Act.」という言葉です。英語でお芝居をするのが初めてで、台詞にばかりとらわれていた私に、先生は「考えて演じるのではなく感情で動いて」と、言葉よりも大切なものがあると教えてくれました。慣れない環境で言葉の壁を感じていたけれど、先生の言うとおりにしたら感情があふれ出し、ぼろぼろ泣いてしまって…自分でもびっくりしました。

今でもその言葉は心に刻まれていて、考えることも重要ですが、自分の心やその先にあるものを大切にしようと思っています。

それと、以前に英語の歌を聴いて英語の勉強をしていたとお話しましたが、そのときに聴いていた曲の中で心に残っている歌詞があります。ビートルズの「The Long And Winding Road」の一節で、悲しみや苦しみを表現する歌詞の中に出てくる「雨が洗い流してくれる」や「涙のプール」という言葉がとても好きでした。英語の表現方法としても参考になるので、ビートルズの歌詞が大好きです。

 

―海外で親しくしていた方たちの英語の言い回しや慣用句で、参考にしたものはありますか?

No way!」という言い方にあまり馴染みがなかったので、冗談を言われたときや、「嘘でしょ⁉」と言うときは「Kidding.」を使っていました。しかし、今はもっとフランクに、親しい方との会話では「No way!」を使っています。また、「interesting」は「面白い」という意味でよく使われますが、海外では「興味深い」という表現の方がしっくりくると聞き、それ以降はよく使っています。

 

―英語の文法には日本語の感覚と異なるものもあり、戸惑うことがあります。松下さんはどう対処して活用していますか?

日本語との感覚の違いで戸惑うのは、「Do you mind?」と聞かれたときです。「Yes.」で答えるのか「No.」で答えるのか一瞬迷ってしまいます。例えば「Do you mind if is it here?」とカフェなどで「ここに座っていいか(気にするか)」と聞かれたら、「Yes.」だと「座らないで(気にします)」、「No.」だと「座っていいです(気にしません)」という意味になります。日本語とは逆なので、この感覚が未だに慣れません。だからとっさに判断できない場合は表情で伝えるか、「Sure.」と答えるようにしています。

 

―その国の文化を理解して、相手を理解し一歩近づけたという経験はありますか?

映画の撮影でスペインに滞在したとき、シエスタ文化に初めて触れましたが、慣れるまで大変でした。

お昼休憩はしっかり取るものだと聞いてはいましたが、例えば12時から休憩に入ったとしても、最後の人が13時から休憩に入ったなら、そこから最低でも1時間は全員が休むと聞いて驚きました。日本なら「お昼休憩は1時間。〇時から〇時まで」とか決められていますからね。

私も最初は日本との違いに戸惑いましたが、現地のスタッフの輪に入ってコミュニケーションを取る中で彼らの文化や習慣を知り、時間に追われることなく仕事をすることも、人生には大切なのかもしれないと感じるようになりました。

そうやって同じ時間を過ごし、相手と近づけたと実感できると、「彼らのことを知ることができて良かった、この国に来て良かった」と思えます。そうなると「次はもっとコミュニケーションを取りたいし、もっと理解したいから、次の旅に向けて準備をしよう」と英語を勉強するための意欲が湧きます。

一回目の旅では分からなかったことが二回目の旅で理解できたり、出会った人と分かり合えたり、いろんな発見があります。せっかく海外に行くのなら、その国の文化や風習を学び、理解すると、旅はもっと楽しくなるはずです。

 


Profile
198528日生まれ。大学在学中の2004年にドラマ『仔犬のワルツ』(日本テレビ系)で女優デビュー。女優業と並行し、ピアニスト、作曲家、歌手としても活躍。20201月から『日経スペシャル ガイアの夜明け 時代を生きろ!闘い続ける人たち』(テレビ東京系)の3代目案内人を務める。

 

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